こんにちは、静岡県浜松市でダクト工事を手がける有限会社富・ブレストです。今回は、多くのお客様からお問い合わせをいただく「換気システムのメンテナンス方法」と「システムの寿命を延ばすコツ」についてご紹介します。

適切なメンテナンスを行うことで、換気システムの効率を維持し、コスト削減にもつながります。ぜひ最後までご覧ください。

換気システムのメンテナンスが重要な理由

近年、新型コロナウイルスの影響もあり、建物内の「換気」の重要性が再認識されています。しかし、多くの施設では換気システムのメンテナンスが適切に行われていないケースが見受けられます。

換気システムのメンテナンスを怠ると、以下のような問題が発生する可能性があります：

• 空気の循環効率の低下
• エネルギー消費量の増加
• ダクト内の汚れによる空気質の悪化
• 機器の故障リスク増加
• システム全体の寿命短縮

特に工場や商業施設など、大規模な換気システムを使用している場所では、定期的なメンテナンスが欠かせません。

プロが教える換気システムのメンテナンス方法

ダクト工事のプロとして推奨する基本的なメンテナンス方法をご紹介します。

1. フィルターの定期交換・清掃

換気システムの心臓部とも言えるフィルターは、定期的な点検と交換が必要です。一般的な目安は以下の通りです：

• 一般オフィス：2〜3ヶ月に1回の点検
• 工場・飲食店：1ヶ月に1回の点検
• 医療施設：2週間〜1ヶ月に1回の点検

フィルターが目詰まりを起こすと、換気効率が大幅に低下するだけでなく、モーターへの負荷が増大し、電力消費も増加します。

2. ダクト内部の清掃

ダクト内部には、時間の経過とともにほこりや汚れが蓄積します。特に飲食店などでは油分を含んだ汚れが付着しやすく、これが火災リスクを高める原因にもなります。

業界の標準的な見解として、ダクト内部の汚れが1cm以上蓄積すると、換気効率が30%以上低下するといわれています。

専門業者による定期的な清掃（年1〜2回）をお勧めします。

3. 換気扇・モーターの点検

換気システムの動力源となる換気扇やモーターは、定期的な点検と潤滑油の補充が必要です。異音や振動がある場合は、ベアリングの摩耗やバランスの崩れが考えられます。

早期に故障の兆候を発見することで、大規模な修理が必要になる前に対処できます。

換気システムの寿命を延ばす5つのコツ

ダクト工事業界の知見から、換気システムの寿命を延ばすコツをご紹介します。

1. 使用開始時の正しい設定

換気システムは、建物の用途や規模に合わせた適切な設定が重要です。過剰な風量設定は機器への負担を増大させ、寿命を縮める原因となります。

建物の用途や規模に合わせた専門的な設定調整が重要となります。

2. 季節に応じた運転調整

夏と冬では、必要な換気量や効率の良い運転方法が異なります。季節に応じた運転調整を行うことで、システムへの負担を軽減できます。

• 夏季：朝夕の涼しい時間帯に自然換気を併用
• 冬季：熱交換型の換気を活用して暖房効率を維持

3. 部分的な使用の最適化

建物全体を常に同じ換気条件で運転する必要はありません。使用頻度や人の滞在状況に応じて、ゾーニングを行い、部分的な運転を最適化することで、システム全体の負担を軽減できます。

業界データによると、適切なゾーニング運転を導入することで、電力消費を約20%前後削減できるケースが多いとされています。

4. 湿度管理の徹底

高湿度環境はダクト内の結露を引き起こし、カビや腐食の原因となります。特に静岡県の梅雨時期や夏季は湿度管理が重要です。

除湿機能付きの空調システムとの連携や、結露防止策の実施により、システムの耐久性を高めることができます。

5. プロによる定期点検の実施

自己点検だけでは発見できない問題もあります。年に1〜2回、専門業者による総合点検を受けることで、小さな異常を早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぐことが可能です。

換気システムの一般的なメンテナンス時期と内容

換気システムに適したメンテナンススケジュールの目安をご紹介します。

月次点検（1ヶ月ごと）

• フィルターの目視点検と清掃
• 異音・振動の有無確認
• 換気口周辺の清掃

四半期点検（3ヶ月ごと）

• フィルター交換または徹底清掃
• ベルトの張り具合確認
• 排気口・吸気口の清掃
• コントロールパネルの動作確認

年次点検（年1回）

• ダクト内部の清掃
• モーターの点検と潤滑油補充
• 電気系統の点検
• システム全体の性能評価
• 部品交換の必要性確認

換気システムの業界動向と省エネ対策

現在の換気システム業界では、省エネルギー化と環境負荷低減が大きなテーマとなっています。

最新の省エネ技術

• 熱交換型換気システム：排気の熱を再利用
• DCモーター採用：従来型に比べ電力消費30〜50%削減
• CO2センサー連動制御：必要な時だけ換気量を増加
• 微細粒子フィルター：高い空気清浄効果と通気性の両立

これらの技術は初期投資が必要ですが、ランニングコストの削減効果が高く、多くの施設で採用が進んでいます。

まとめ：専門家に相談するタイミング

換気システムに関して、以下のような症状がある場合は、専門家への相談をお勧めします：

• 換気効率の低下を感じる
• 異音や振動が発生している
• 電気代が急に高くなった
• 設置から10年以上経過している
• 室内の空気質に不満がある

有限会社富・ブレストでは、静岡県浜松市を中心に、ダクト工事や換気システムの設計・施工・メンテナンスを承っております。お気軽にご相談ください。